青空の卵 ひきこもり探偵シリーズ 坂木司

明るくもない、痛快でもない、難事件が起こるわけでもない。にもかかわらず、驚くほど面白く、心を引き込まれる異色のミステリ
本作は、日常に潜む些細な謎を解く、等身大の物語。まるで自分の友人が隣で謎解きをしているかのような親しみやすさがある。

主人公は、外資系保険会社に勤めるごく普通の坂木司と、人付き合いが苦手なコンピュータ・プログラマの鳥井真一。どこか人間臭く、矛盾を抱えたキャラクターたちが織りなす会話や行動が魅力的だ。
坂木は大人としての分別を持ちつつも温かく、鳥井は子供のような純粋さで本質を突く。二人のコンビネーションは絶妙で、身近に感じられる事件に対するアプローチもユニーク。

善と悪は常に明確ではなく、社会の複雑さの中で人々は揺れながら生きている。そんな現実に希望の光を見出すような作品。
巻を重ねるごとに登場人物が増え、物語に厚みが増していく点も楽しみの一つ。次作への期待が自然と湧いてくる 全3シリーズ 第1弾

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