グロテスク (上・下) 桐野夏生 (著)

小説

圧倒的、筆致。現代社会の人に潜む 誰でも飼っている“怪物” を著した物語。
性差により、かなり感想が違うかもしれない。 読後感は、茫然自失。
絶対、人には勧めない。 絶対、再読したく無い。 でも暫くしたら、絶対、再読する作品。
 昏い洞窟の奥に棲んでいる訳のわからないものを、呼び覚ましたのは誰だろう。


語り部を気取る「わたし」、わたしの妹で怪物的美貌の「ユリコ」、天才的頭脳をもった「ミツル」、物事を客観的に見る事の出来ない「和恵」。四人が目指し到達する先は……

「怪物を書きたかった」、「悪意は文字でしか表せない、言葉でしか表現できない感情」、「この世の差別のすべてを書く」と言った 桐野女史の云う『黒い作品』


 人のもっている闇とは、斯くも昏く深潭なのだろうか。暗涙すべき事を指摘され、見ないようにしていた業を悪意を眼前に突きつけられる。
 

怪物は、著者自身ですか? 私ですか? それとも、あなたですか?

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ずっと持ってたんだけど。。。 引越しを機会に売ったんだけど。。。 また買いそうw

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