ダーク(上下) 桐野夏生

小説

桐野夏生 *黒い作品*

※注意※ 本書単独で読むのはお勧めしない。探偵ミロ・シリーズ第一作『顔に降りかかる雨』を先に読むことで、本作『ダーク』の本質が見えてくる。


物語は、感情の奔流がぶつかり合うような重苦しさに満ちている。人間のエゴ、愛憎、嫉妬、嫌悪といった“見たくない感情”が容赦なく突きつけられる。主人公・村野ミロは、自らの感情に翻弄され、破滅へと突き進む。彼女の行動は周囲を巻き込み、愛した男すら逃れられない運命に飲み込まれていく。
一枚の葉書が導くのは、人生の暗く深い谷底。希望のない世界に、人はなお生きる意味を見いだせるのか。読む順番を誤れば、本作の印象は大きく変わる。些細な選択が、取り返しのつかない後悔を生むこともある。

ミロが嫌いになるかも。。。

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