隠し部屋を査察して エリック・マコーマック

小説

著者エリック・マコーマックのデビュー作「隠し部屋を考察して」を含む全20編の短編集。全体で330ページほどと手頃なボリュームながら、ショートショートや幻想譚、グロテスクでブラックな物語がぎっしりと詰まっている。どこか惹かれる作品もある一方で、読後には「???」が頭を埋め尽くすような不可解さが残る。理由もなく、微妙に気分が落ち込むような後味を引きずる本だ。

スコットランド生まれでカナダ在住の著者だが、母国よりも日本での人気が高いという。リアリズムが支配する欧米より、曖昧さや余白を好む日本の読者にこそ、彼の作風は響くのかもしれない。この本に教訓や寓意を求めるのは無意味であり、考えるよりも感じるべき作品集だ。残念ながら私はその波長に乗りきれなかったが、世界観にハマる読者にとっては忘れがたい一冊になるはずだ。通勤電車で読むには? 聞くには? あまりにも精神に重い。

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