数学史を駆け抜ける「フェルマーの最終定理」
BBC制作のドキュメンタリー「ホライズン」関係者が手掛けた本書は、ピタゴラスからフェルマー、そしてアンドリュー・ワイルズへと続く「フェルマーの最終定理」証明の道のりを描く数学ノンフィクションだ。数学的知識の有無にかかわらず楽しめるが、知識があれば一層深く味わえるだろう。
17世紀、アマチュア数学者ピエール・ド・フェルマーが生んだ「フェルマーの最終定理」は、その難解さで悪名を馳せた。1世紀が経過しても、証明されたのは4次と3次の場合のみ。3世紀半もの間、多くの数学者を退けてきたこの難問に終止符を打ったのは、異色の数学者ワイルズだった。
「私はこの命題の真に驚くべき証明を持っているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」――そんなフェルマーの言葉は、今も多くの数学ファンを魅了してやまない。17世紀の数学的手法で証明を成し遂げたフェルマーを、私も見てみたいと心から願う。
Amazon.co.jp: フェルマーの最終定理(新潮文庫) eBook : サイモン・シン, 青木薫: Kindleストア
Amazon.co.jp: フェルマーの最終定理(新潮文庫) eBook : サイモン・シン, 青木薫: Kindleストア