悲惨な戦争を描きながらも平易で読みやすく、それでいて深い余韻を残す一冊。昭和二十年、沖縄戦の最中を生きる十一歳の少年・安次嶺弥一の視点から、戦争の理不尽さと人々の葛藤が描かれる。純粋に日本の勝利を信じる弥一と、現実に苦しむ大人たちとの対比が胸に刺さる。信じていたものに裏切られ、誰もが悪くないのに皆が傷つく。そう、悪いのは戦争そのものだ。正義とは星の数ほどある。正しさとは何か、答えの出ない問いに向き合う時間こそが、この作品の真価である。沖縄、そして戦争について改めて深く考えさせられる。
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