タンノイのエジンバラ 長嶋有

Amazon.co.jp: タンノイのエジンバラ (文春文庫 (な47-2)) 電子書籍: 長嶋 有: Kindleストア
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脱力感たっぷり、力を抜いて読める一冊。芥川賞作家による短編4編を収録。現代社会にありがちな空気感と、どこにでもいそうな登場人物たちが描かれ、深刻さは控えめ。その軽さを心地よく感じる人もいれば、物足りなさを感じる人もいそう。

「タンノイのエジンバラ」では、隣家の母子との突然の関わりに戸惑う男。「夜のあぐら」は、壊れかけた姉弟の奇妙な再会と実家への“侵入”。「バルセロナの印象」は、目的もなく訪れた三人のバルセロナ旅行。「三十歳」では、人生に流され続ける秋子の日常が淡々と綴られる。

どの話も大事件は起きない。でも、だからこそ沁みる、静かな余韻。

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